ブラジルの市場の魚ーサンパウロ編

 DSC03660

  2000年以降、世界的な日本食ブームで、サンパウロでも魚を食べる人が増えた。それまでは、魚を生で食べると言うと、顔をしかめられたものだが、最近は「寿司、刺身が大好きだ」という人が増え驚く。

 とはいうものの、実際に多くのブラジル人に日常にどんな魚を食べているかと聞いてみると、考え込む人が多かった。どうやら、日常的に魚を食べている人は少ないようなのだ。僕はメルカードに毎週買い出しに行き、ほぼ毎日魚を食べている。しかし、考えてみると、僕の場合は魚の豊富な高知で育ったこともあり、毎日魚を食べても飽きない。いろんな食べ物がある今、日本人と言えども毎日魚を食べている人は意外に少ないのではないだろうか。

 ブラジル人にとって、寿しのネタと言えばマグロとサーモンと答えるほど、赤身の魚が好きで、寿し屋ではあまり白身の魚は人気がないらしい。ブラジル人相手の寿司屋は赤身魚さえ揃えておけば良いと言われるほどある。それでも、この頃は、海外旅行で日本やアメリカなどに行く人が増え、人々の嗜好も少しずつ変わってきている。一般庶民に人気の魚は、1キロ、300円~400円の安いイワシやペスカーダで、お金持ちは赤身のサーモンやマグロだ。マグロは近海でとれたものが生で運ばれ、サーモンはチリ産の養殖モノ。日本やアメリカなどに輸出できない2流品がブラジルに安く入ってきているようである。

 サンパウロのメルカードにはティラピアやピラニア、ピンタードなどの川魚も種類が少ないものの売られている。特に養殖が盛んに行われているティラピアは3枚におろした状態で売られており、名前もサンピーターと変えられ、ほとんどのブラジル人は海の魚と思って買っている。最近は養殖技術が向上し、エビ、牡蠣なども売られるようになった。

 大西洋で獲れる魚は、太平洋の魚と比べて、身が柔らかく一味落ちるような気がするが、ブラジル近海で獲れる天然魚は本当はおいしいのかもしれない。最近でこそブラジルの輸送技術も向上し、魚の鮮度も大分あがってきたが、日本の驚くような輸送技術とは比べようもない。サンパウロの市場で買う魚は、日本の魚の新鮮さにはまだまだかなわないのが現実のようである。

 

 

 

DSC_4297

  DSC_4301 

【Robaro スズキ 日系人はスズキと呼んでいるが、おそらく四万十川下流に生息するアカメに近い種類と思われる。身は白くコリコリしていておいしい。ブラジル人はフライにして食べることが多い

【Garopa メバル非常においしい魚でしまった身はコリコリで刺身にして食べると最高。ブラジル人はムケッカ(魚のトマト煮)やスープにして食べる人が多い 

 


 

 

DSC_4306 DSC_4300
Espada 太刀魚ブラジルでもその姿からエスパーダ(剣)と呼ばれる。1mを越える肉厚の魚も入荷することもあるが、日本のものとほぼ同じ大きさ。安い魚の一種   Carapau アジ シマアジ めったに入荷しないが大きなモノは30セセンチを優に超える。身が締まっていて非常においしい。

 

 


 

 

   
DSC03670 DSC03639
Linguardo ひらめブラジル人にも人気の魚で、フライなどにしてよく食べられる 。  Anchoba マス 本当はマスとはまったく別種の魚であるが、姿がマスに似ていることから移民がマスと呼ぶようになった。肉は柔らかく刺身には向かないが、焼き魚にするとおいしい魚である

 

 


 

 

   
DSC03653 DSC03646
Gordinha マナカツオ 安くておいしい魚である。ぶつ切りにして揚げて食べる。   Polvo タコ 以前ブラジル人は気味悪がってあまり食べなかったが、最近食べるようになった。日本のタコツボ漁がおこなわれるようになり、大きなタコが水揚げされるようになった

 


 

   
DSC03648 DSC02158
Lula イカブラジルでもイカリングが人気。  Pargo 鯛:ブラジルの鯛は身が柔らかくおいしくない。そのせいか? 日本のように高級魚ではない。

 


 

 

 

イワシ

DSC03099

Sardinha イワシ 一番安い大衆魚。年に数回禁漁期間がある。フライの他、焼いて食べるのが一般的。 

Bonito カツオ: 日本のカツオとは種類が違うようで、ラグビーボールのようなパンパンに張ったカツオではなく、身が薄い。味も少し落ちる

 


 

   
DSC02841 DSC03649
Trilha ヒメ 「揚げるとエビのような味がする」とブラジル人に人気。たしかカラリと揚げるとにエビに似ている  Pescada ペスカーダ 日本では見かけない魚。揚げて食べるのが一般的でブラジル人に人気の魚

 


 

   
DSC_4310 DSC02470
Olho de cão  アカマツカサ ポ語で「悪魔(犬)の目」の意味。非常に金目鯛と似た魚。中国人が好んで買うようで、最近よく売られるようになった。  【Savelhas ブリ体色からアカブリとアオブリがある。日本のものの様に脂はのっていないが、天然ものだけに刺身で食べるとあっさりしていておいしい

 


 

   
DSC_4308 DSC03650
Piranha ピラニア ブラジルでもその姿からエスパーダ(剣)と呼ばれる。1mを越える肉厚の魚も入荷することもあるが、日本のものとほぼ同じ大きさ。安い魚の一種   Tirapia チラピア スーパーでは3枚におろした状態で、名前もサンピーターと変えられ売っているので、多くのブラジル人は海の魚と思って購入している。養殖魚であるが、川魚特有の泥臭さもなく刺身でたべてもおいしい。

 


 

È

   
 DSC_4298 DSC03628
Pintado ピンタードおそらく汽水にすむナマズ。ブラジル人は鶏肉にも似たその白身を好む。ムケッカや揚げてトマト煮にして食べる。内陸部では別種のピンタードが養殖されている。 

 Caranguejo 泥蟹東北伯では人気の蟹。開高健も絶賛していた。湯がいて小さな木槌で殻を叩いて身を取り出して食べるが、慣れないとなかなか難しい。

 

 


 

   
DSC_0152 DSC_4297
Camarão エビブ東北伯で養殖されている。養殖ものは灰色であることからシンザ、天然ものは少し赤いことからローザと呼ばれる。天然ものは味とコクがありおいしいが高い。ブラジル人には海産物の中でも1,2を争う人気である。  Ostra 牡蠣 南伯サンタカタリーナ州で養殖されるようになり、生牡蠣がサンパウロにも出回るようになったが、多くのブラジル人は生食は好まない

 


 

   
DSC03105 DSC_4312
Enguia  ハモ1mちかい大きなハモも出回っているが、一般的にブラジル人は「ヘビみたい」と言って食べたがらない。購入するのは中国人と日本人くらいか   Manjuba マンジューバ】  キビナゴよりふたまわりほど大きな小魚。まるごとフライにして食べるとビールのつまみにぴったりのおいしい魚。

 


 

studio crystal