フォス・ド・イグアスー

DSC_0799    ブラジルで一番好きな場所は? と聞かれると、イグアスの滝とアマゾンと答えることにしている。どちらも甲乙つけがたく、他では味わえない圧倒されるような大自然は行く度に異なる感動を与えてくれるからだ。ほぼブラジル全土をまわったが、この2か所に叶うところはなかなかない。まさにブラジ観光地の横綱と言える。

イグアスに初めて行ったときの、感激は未だに忘れられない。轟音と、もうもうと水煙をあげながら流れ落ちる膨大な水を見ていると、大自然の素晴らしさを実感するとともに、人間のチッポケさ、世界の広さ実感した。それまでの己の経験を覆すような感激であった。

イグアスの語源は、ツピー・グァラニー語でそのものずばり、イグ=水、アスー=大きな、イグアス=「大きな水」を意味する。ブラジルとアルゼンチン両国にまたがる滝幅4kmにも及ぶ巨大な滝で、最大落差約75~80m 。雨季には一秒6500㎥が流れ落ちる世界一の水量の滝である。季節によって変わるが大小275の滝によって成り、大きな滝は19個、そのうちの3つがブラジル側、残りがアルゼンチン側にある。この滝は火山活動によって1200年前に形成され、1320km上流の海岸山脈に源を発するイグアス川と、パラナ川のほぼ合流地点に位置する。北米のナイアガラの滝、アフリカのヴィクトリアの滝とともに、世界3大瀑布の一つである。

 

アルゼンチン側とブラジル側、どちらがきれいか?

■アルゼンチン側

よく聞かれる事であるが、同じ滝ながら見る側がことなれば随分と景観も変わるし、楽しみ方も異なる。できれば両方とも行きたい。

国立公園の約80%を占めるアルゼンチン側は、遊歩道までエコロジー列車(120人乗り、20km/h)が走っている。遊歩道は大きく分けて、滝の上側と下側の遊歩道があり、さらに森林の中を数本の遊歩道が走る。全部見てまわるとなると2時間以上かかるので、飲料水は必須である。エコ列車の最終駅を降り、さらに川にかかった遊歩道を進むと、アルゼンチン側の最大の見ものである「悪魔の喉笛」に着く。水が吸い込まれていくように流れ落ちて行く様はただただ圧倒される。歩道はあまり広くないし、喉笛を見下ろす展望台もあまりスペースがないので日曜・週末は身動きがとりづらいほど観光客で一杯になることがある。できれば、週日を選びたい。

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公園を走るエコ列車

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「上の遊歩道」からの眺め

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「下の遊歩道」からの眺め

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「下の遊歩道」からの眺めⅡ

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週末は人で一杯

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最大の見所「悪魔の喉笛」

ブラジル側
ブラジル側は、公園入口ビジターセンターから出ているシャトル便のバス(毎15分)に乗り、「遊歩道入口」で降りると、川に沿って遊歩道が1本あるだけなので、迷うことなく最終の展望台まで行くことができる。最終近くの川の中程まで行ける展望台は、風の吹く方向によって水煙が吹き付けることもあるので、できればカッパか、濡れても大丈夫な服装で行きたい。濡れたら困るカメラなどの電子機器を覆うためにビニール袋は必須である。最後の展望台では、水が流れ落ちる地点や、ガラスの破片のようにキラキラ輝きながら流れ落ちる水を見ることができる。 

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遊歩道の始まり地点

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遊歩道は川に沿って1本

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午前中は虹が出る

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最後の見所

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川中の展望台。カッパ携帯をお勧め

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最終展望台。水の落下を真近に見れる。

空から、河から、滝の楽しみ方

■空から
滝を上空から眺めることのできるヘリコプターの遊覧飛行がブラジル側から飛んでいる。決して安い値段ではない。しかも3分から5分程度の空の旅である。しかし、上空からのイグアスの滝は、地上から見る以上に素晴らしい。一生に残る思い出になると言っても過言ではない。ぽっかりと空いた大地の穴に、大量の水が吸い込まれていく光景は、まさに大自然の一大スペクタルである。発着所は、以前は公園内にあったが、環境保護のため細かな規制ができて、ブラジル側公園の入り口近くに移った。

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3分~5分、高価だが乗る価値アリ

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巨大な穴に水が吸い込まれる

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ゆったりと流れるパラナ河

■河から
河をゴムボートで滝ちかくまで遡る体験ツアー(アルゼンチン側:グラン・アドベンチャー、ブラジル側:マクコ・サファリ)がある。波を乗り越え、河をさかのぼるこのツアーは迫力満点! である。操縦士が小さな滝にボートを突っ込み、滝の水=エネルギーを体中に浴びる、まさに滝体験ツアー! である。必ず濡れるので、濡れても大丈夫な水着、裸足で参加するのがお勧め。濡れるのが嫌な人はカッパの用意が必要。売店などで売られている薄い透明のビニールカッパは破れるらしい? 初めから参加しようと思っている人は日本から丈夫なモノを持っていった方が良いかもしれない。ビニールなどで覆っても水は侵入するので、カメラやビデオは防水用を使用するのが無難。あまりに膨大な水が流れ落ちるため磁場が発生して、時に機器が誤動作をすることもあるようだ。実際、カメラがおかしな動きをしたときには驚いた。

アルゼンチン側とブラジル側の違いは、アルゼンチン側が為替の関係で参加費が安い傾向にある。またアルゼンチン側は異なる2つの滝に突っ込むが、ブラジル側は同じ滝に2度つっこむ。ブラジル側の操縦士が深く突っ込み、客をよりよろこばしてくれが、アルゼンチン側は突っ込み具合があっさりしている感じがする。国民性の違いか? マクコ・サファリは、ロッカーが用意されており、ツアー中は荷物を預けることができる。グランアドベンチャーは、防水のビニール製袋が用意されており、その中に荷物を入れてボート内に持参する。電気製品を持参する人はしっかりした防水を考えて行った方が良い。寒い日には冷たい川風がふきつける。

時間に余裕があれば是非参加したツアーである。ツアー後に滝観光を行う人はできればタオルを持っていく方が良い。曇り日には、濡れたままでのイグアス観光は寒い。

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撮影機器はどんなにカバーしても濡れるので要注意

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小さな滝に突っ込むボート

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アルゼンチン側は2か所の滝に

 フォス・ド・イグアス
ブラジル側の滝観光の拠点となるフォス・ド・イグアスの町は、一流ホテルからポーザーダ(民宿)まで宿泊施設が充実した、ブラジルが世界に誇る観光都市のひとつである。町の経済は75%が観光によって成り立っており、ブラジルで5番目に多い観光客数を誇る。観光ベストシーズンは雨季に当たる8月~12月(ただし、あまりに水量が多いと、水煙が上がりすぎて逆に見づらい)。最近は世界中から訪れる観光客が増加し、週末は国内の観光客も多いので、できれば人が幾分少ない週日がお勧めである。滝の他にも、世界最大の発電量を誇るイタイプー発電所、ナイトスポット、ショーハウス、ゴルフ場などがあり、滝観光だけで終わらせてしまうのはもったいない。できればゆったりと2晩ほど滞在したい町である。

*公園内にいるクアチ(鼻熊)はアライグマの尻尾と豚のような鼻を持ったおかしな動物で、人なつっこく、かわいいが、鞄や袋をひったくったりする、いたずらモノである。要注意。噛まれた場合は、狂犬病の恐れもあるので病院にいくことをお勧めする。
イグアスの滝を満足いくまで味わいたい方には、公園内にあるホテル・ ダス・ カタラッタスに宿泊することをお勧めする。公園が閉まった後、開く前の滝を満喫できる。ただし、非常に高価で、時期によっては予約で一杯である。また、町まで行くのに不便である。

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クアチ。ブラジル・イグアスのマスコット

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ホテル・ ダス・ カタラッタス

 

 

 

 

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