シャッパーダ・ドス・ビアデイロス
Chapada dos Veadeiros

ショベリーニョの花
初めてシャッパーダ・ドス・ヴィアデイロスに行ったとき、その植生の面白さにすっかり虜になった。標高1200mを越えるこの高原はセラード(サバナ地帯)に位置し、一風変わった植生が広がる。ブラジルの大自然と言えばアマゾンやパンタナールだが、こんな面白いところがあったのだ。ブラジルの大自然の懐の深さにつくづく驚かされる。
シャッパーダ・ドス・ヴィアデイロスはブラジリアから約220キロに位置し、2001年にシャッパーダ・ドス・ヴィアデイロス国立公園としてUNESCOの世界自然遺産に指定された。園内には、高山植物の群落や70m級の滝から大小さまざまな滝が点在する大自然が広がる。
この地域はもともとクリスタルの埋蔵地としても有名で、衛星から特殊なカメラで撮影した映像は、クリスタルで明るく光り輝いているという。国立公園になる前にはクリスタル専門のガリンペイロ(発掘人)がたくさんいたらしい。現在は、ガリンペイロの多くが園内のガイドとして働いている。
エネルギーが溢れる神秘的な地としても有名で、エネルギーの感受性が強い人やヒッピーなどがこの地に住みついている。またUFOが飛来する地としても知られブラジルのミステリーゾーンの地としても有名である。
最近は、エコツアーの人気でトレッキングや沢下りなど多くの観光客が訪れる。一味違ったブラジルを見てみたい人や、自然派の旅行者にはお勧めの地である。
観光
観光の目玉は何と言っても、大自然の広がる、6万haの国立公園内のトレッキング。4.5kmと10kmの2つのコースがある。
(7+4枚 計11枚)
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国立公園の10%がトレッキングなどに解放されている。ガイド同伴が義務付けられている
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日差しも紫外線も強く、アブなど虫も多いので、帽子・防虫は必須。肌は覆った方が良い
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テーブルマウンテンが幻想的が風景を作り出す。
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公園内の落差80mの滝
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かつてのクリスタルの採掘場所ではクリスタルの破片がキラキラ輝く
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黄色は、空気のきれいな場所にしか発生しない菌
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急流の川が園内を流れる
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水流により表面が丸くえぐられた巨大な砂岩がゴロゴロする「月の谷」。
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高原には大小たくさんの滝があり、トレッキングで疲れた体を癒してくれる
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深さ1210m幅850mの谷に渡したチロレーザー。迫力満点だが、ちょっと怖い
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私有地にあるキャニオンでは、滝登りや川下りなどのラジカルスポーツが盛ん
植物
標高が最大1650m、セラード気候に位置するこの高原では独特の変わった植生を見ることができる。
(7+6計13枚)
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ショベリーニョの群落。なんとも幻想的
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満開のショベリーニョ
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ほぼ終わりかけのショベリーニョ。太陽に照らされ金色に輝く
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薬用につかわれるカネーラ・デ・エマ。山火事に強く、表面は黒焦げになっても中心は焼けずに生きている
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ボタンのような花がかわいいバリパラン・ドブレジョ
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水際に生えていた名前も判らぬ花
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ブルメリアの一種
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高原に咲いていた不思議な花
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ミモザ。乾燥させた実は民芸品に使われる
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巨大なソンブレイロ最大2.5mにもなる
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ロッシーニャ。林道脇でたくさん咲いていたラヴェンダーのような花。
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名前不明。ピンクの花びらに黄色い雄しべが目を惹いた
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高原の植物はドライフラワーにされ、ブラジリアの青空市などで売られる。ヨーロッパなどにも輸出されている