ブラジルの市場、カルダスノーヴァスのフェイラ(青空市)編

 

フェイラ

カルダスノーヴァスのフェイラ

 

数年前に、内陸の温泉で有名な町、ゴイアニア州のカルダスノーヴァスのフェイラ(青空市)に行って驚いた。まるで、僕がブラジルに来た90年代のサンパウロのフェイラにそっくりだったからだ。あのころは、今のような立派な野菜や果物はなく、どれも不揃いでいじけたようなモノが多かった。買い物ビニール袋もなく、日本から持ってきた白い買い物ビニール袋が役に立った。それが、今や果物・野菜の大きさは立派になったし、ビニール袋なんて当たり前である。サンパウロのような大都会の時の流れは東京にほぼ匹敵するくらい速いが、田舎の流れはびっくりするほど緩やかだ。夕には家の前の椅子で道行く人を見ながらゆっくり夕涼みをしているのが未だに普通である。きっとカルダスノーヴァスのフェイラも未だに同じだろう。

鶏

生きた鶏やアヒルも売られていた。食用である

野菜果物

ひねた野菜や果物が多い。

卵屋

買う人はこの卵の山から自分で選んで買う。

  何より、このフェイラでびっくりしたことは、生きた鶏やあひるが売られていたこと。そして、売られている野菜や果物が小さく不揃いでひとつのテントに売られている量が少ないことである。まさに2昔前のサンパウロであった。

ペキ

セラード地帯(サバナ地帯)に植生する植物の実。種はトゲがあるので要注意

ピメンタ(トウガラシ)

匂いだけのものや生食のものまでいろんな種類がある

マンジョッカのファリーニャ

ペキ(黄色)、ニンニクを混ぜたマンジョッカのファリーニャ

この地方の特産物ペキ(セラード地帯特有の植物の実。種にはトゲがあるので食べるときには注意が必要。ペキご飯や鶏と炊いて食べる。今、栄養面で注目されている実である)、ニンニクやペキなどいろんなものを混ぜたファリーニャ(マンジョッカイモの粉。毒の少ない甘味種の粉と思われる)、パウミット(ヤシの芽、タケノコのようなもの)が売られていた。魚も売られていたが、川魚が中心で新鮮さからはほど遠くまだ凍っているものがほとんどであった。おそらく魚を食べる人はこの辺ではまだまだ少ないのだろう。

パモーニャ・フリット

揚げたてのパモーニャ・フリット。外はカリッ、中はモサモサもっちり。

パモーニャ

トウモロコシの粉を練って皮でくるんでむしたパモーニャ

蒸す

パモーニャを蒸すおばさん

ビスコイト

巨大なので1個食べるとお腹いっぱい。ビスコイト。サンパウロにはない

変わった食べ物としてはパモーニャ・フリットやビスコイトと呼ばれる巨大な揚げ物が売られていた。おそらくフェイラに来た人たちは、必ず食べて帰るのであろう。ちょうどサンパウロのフェイラで揚げたてを売られているパステルである。サンパウロにも蒸したパモーニャ(トウモロコシの粉を練ってとうもろこしの皮にくるんだモノ)はあるが、ここでは蒸したものをさらにあげていた。そして中に、ソーセージのようなモノが入っているものもあった。外はかりっと中はモサモサ柔らかく香ばしくおいしい。僕にはフリットの方が好みである。ビスコイトは大人のこぶしほどもある揚げ物で、ひとつ食べればおなかが張りそうである。こういう独特のものを発見するとルンルン楽しくなってくる。そんな僕のうれしそうな顔を見て、パモーニャ・フリット売りのおばさんがにっこり笑ってくれた。

買い物

のんびりと買い物をする人々。

おそらくこのフェイラはカルダスノーヴァス最大のフェイラだろう。それでも果物や野菜の量や、訪れる人の数はうちの近くの小さなフェイラにかなわない。サンパウロの消費市場の巨大さを実感した。カルダスノーヴァスに住む多くの人は一軒家に住み、ちょっとした野菜や果物は自分たち栽培している人が多いらしいから、それほど買う必要はないのだ。

広い大通りに立ったフェイラで、買い物車を押しながらのんびりと買い物ををしている人々姿を見ていると、時間によっては人々が肩をぶつけるようにして歩いているサンパウロのフェイラとはまったく別ものであった。やっぱり田舎いい。

 

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