ブラジル一般市販カフェの常識

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 日系人の友人と話していてカフェの話になった。

「直火式のエスプレッソマシーンを使っているんだけど、作るときに、あのカフェの良い匂いがしないんだよね。なんか焦げ臭いだけ。日本の人の直火式のエスプレッソマシーン使った評価を読んでいたら、良い匂いが漂ってくるなんてことを書いているんだけどね」

「ブラジルの一般市販のカフェは20%、大豆やトウモロコシのシンなどを混ぜているからね~、そのせいかもしれないね」

「えっ、そんな混ぜ物がされてるの!」

 20%も混ぜ物をしているというのは、ちょっと信じられなかった。彼には悪いが、メルカードで店を出している友人にも聞いてみた。

「一般市販のカフェには混ぜ物をしているって言う話を聞いたけど本当?」

「本当だよ。混ぜ物がされているってことは、皆知っているよ。ブラジル産の輸出用カフェがコロンビア産として逆輸入されてるのも有名な話だよ」

「ええ! 本当だったのだ」

 もう随分長い間ブラジルに住んでいるが、そんなことは全然知らなかった。

「メルカードでも豆を挽いている所があるから行ってみるかい」と言われ、カフェ屋に連れて行ってもらった。

「一般的にエスプレッソのカフェはいれる度に豆を挽いて作るから、混ぜ物はないんだ。ここでは豆から挽いたカフェも売っているから市販よりはおいしいよ」

 試に一杯飲んでみた。どこの店でも飲める普通のエスプレッソのカフェで飛びぬけておいしいとは感じなかった。既に粉にされて真空パックされたカフェがあったので試しに売り子の女性に聞いてみた。

「スーパーなどで普通市販されているカフェは混ぜ物が入っているらしいけど、ここの真空パックのカフェは混ぜ物されてないの? 100%プーロ(純粋)なの? 日本のお土産においしカフェを持っていきたいから100%が欲しんだ」

 20歳そこそこの、利発そうなモレーナ(混血娘)が、ちょっと困ったような顔をして、黙ってしまった。やっぱり100%じゃないんだな、と思いさらに追い打ちをかけた。

「やっぱり、100%じゃないんだ。そなんだね!」別に問い詰める気も困らせるつもりもなかったので柔らかくである。何しろ市販のカフェが100%じゃないというのはブラジル人の間では常識らしいのだから・・・

「そうね。でも、ここでは豆を挽いたばかりのカフェも売っているから。100%よ」と言ってすっきりしたようにニコリと笑った。市販の異物混入カフェと100%プーロのカフェの差を知りたかったので500g購入してみた。

 

 早速、直火式のエスプレッソマシーンで一般市販のカフェと100%カフェを作り飲み比べてみた。さほど強い匂いではないものの、100%カフェは、作る時にプ~ンとカフェらしい匂いがする、一方市販カフェはなんか焦げ臭い。

飲み比べると100%の方すっきりした味というのが第一印象だった。カフェ独特の苦みも濁りがなくすっきりしている。僕の舌が鈍いのか、「これはおいしい~!」とは感じなかったが普段飲むカフェに比べて味に濁りがないことは解る。一方、市販カフェの苦みはずっと口に残る嫌な苦味なのだ! 市販で買ったカフェも決して一番安いものではない。市販されているものの中でも、いろいろ試しておいしいと思ったカフェである。これほど差があるとは思わなかった。カフェの味の差なんてほとんど解らない僕が解るほどであるから、日本のコーヒー通が飲んだら、市販のカフェはまずいというだろう。

この結果にがっかりしてしまった。値段はさほど変わらないし、もう、一般市販のカフェは飲む気にならなくなってしまった。当然と言えば当然であるが・・・。ブラジルで少しでもおいしいカフェを飲もうと思ったら、豆か、豆を挽いてくれる店で買った方が良さそうである。ちなみに豆で売っているところはある程度の高級スーパーでないと売っていない。一般スーパーで売っているのは、まず粉だけである。輸出できない2流、3流のまずいカフェでもいいからせめて100%本物のカフェを飲みたい。

追記:

僕の場合、市販のカフェは1日4杯以上飲むと、胃の調子が悪くなるが、100%の方はそんな感じが無いような気がする。あくまでも気がするだけで確信はないのだが・・・。

 


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