増加するアフリカ移民

セントロ

セントロ

ここ数年、ブラジルに住むアフリカ人が激増している。セントロを歩いていると、いたるところからアフリカ諸国の言語やフランス語が耳に飛び込んでくる

アフリカ人の移民が増える理由としてはアメリカやヨーロッパ諸国に移民するよりも簡単なことがあるだろう。ブラジルには歴史的にも黒人が多く、モレーナ(黒人と白人の混血)も多い。先の国々より幾分人種差別も少なく住みやすく感じるのかもしれない。

 サンパウロでは、セントロ付近を中心に随分増えているようだ。以前は男性がほとんどであったが、この頃は女性を見かけることが随分多くなった。それも赤ちゃんを抱いた女性が多い。ブラジルでは、この国で産まれた子供はブラジル人とみなされ、両親も永住権を取得できる。あえて身ごもったまま渡航しブラジルで出産する女性も多いのだろう。今までブラジル人には見られなかった色とりどりの髪飾りを付けた女性や子供、そして民族衣装風のロングスカートを身に着けている女性をよくみかけようになった。

 アフリカの母国に見限りをつけ、新天地ブラジルに希望を求めてやってくるのは、わかるが、ブラジルも今は大変な時期だ。サンパウロの失業率は発表では19%をわずかに割ったくらいではあるが実際は⒛%を越えている状態で、路上生活者まで落ちてしまう人がいくらでもいる状態である。そんなところに、言葉もろくに喋れない、文化も風習も異なる他国の人間がきても、そう簡単には仕事はみつからない。

 結局は、無許可のカメロー(路上販売者)や犯罪をするしか生活手段はない。最近はメトロの駅や、ブラス(服飾問屋街)などでカメローをしている黒人が激増した。それとともにこの地域では、黒人によるひったくりやスリが横行しているそうだ。また、コカインを中心に麻薬をヨーロッパやアメリカに運ぶ黒人も増えている。

 そんな状態なのに、母国で暮らすよりはブラジルで暮らす方がよいらしい。テレビを見ていると、カメローをするアフリカ人が「アフリカでくらすよりずっといい。もっと稼いで家族を呼びたい」とレポーターに答えていたのが印象的であった。

 セントロのサンジョアン大通りからリオブランコ大通りの間を歩いていると、アフリカ人らしき黒人がたむろする地区に迷い込んで「しまった」と思ったことがある。それはちょうど、映画などでよく見かけるアメリカのスラム地区であった。ビーチサンダルにぼろぼろのTシャツをきた黒人が建物の壁に背をもたせかけぼーっと何をするでもなく座り込んでいたり、タバコ? をくゆらせていたり・・・。その異様な雰囲気に、東洋人がノコノコと来る偶然やってきたのでなんとかその後についてこの場所を脱出した覚えがある。今まで僕がサンパウロで見てきたアフリカ人はそこそこ身なりはきちんとしていた。それだけに、スラム街の様な場所に迷い込んだときには驚いた。

 夜中、息子がアルバイトから帰る途中、アフリカ人らしき長身の黒人3人組に襲われ、財布から携帯はもとより、眼鏡まで奪われた。もしブラジル人だったら、奪うとしてもせいぜい財布と携帯である。眼鏡まで奪われた話なんてきいたこともない。おそらく彼のいう通りアフリカ人だったのだろう。

 アフリカ移民と話していると、たとえばリマでは一夫多妻だという。他のアフリカの国も同様な国は多いだろう。ある22歳の男性は将来絶対2人の嫁さんをもらうのだと言っていた。そんな国から独でやって来て、嫁さんも彼女もいない状態で我慢できるのだろうか? ドイツやヨーロッパの国々では、アフリカ人の暴行事件が増加しているときく。ブラジルでは、アフリカ人による犯罪は一般犯罪も含めて新聞沙汰になるような話はほとんどきかない。しかし、アフリカ人が多いブラス周辺では、彼らの犯罪をよく耳にする。公にされていないが、暴行された女性も多いのではないだろうか? 今後、仕事もなく飢えたアフリカ人の犯罪がますます増えニュースなどにも取り上げられることがおおくなりそうな気がする。

 一方で、ブラジル人の2,3人分の仕事をする優秀なアフリカ人のことを友人から聞いた。おそらく今来ているアフリカ人の多くは、アフリカの自国でも金持ちか、なんらかの犯罪で金を稼いだ人だろう。レベルの高い人間もたくさん来ていると思う。その証拠にセントロでは、アフリカ人の路上生活者を見たことが無い。

 確かに、移民や難民を救済するために受け入れるのは素晴らしいことだとはおもうが、自国に失業している人が溢れているのに、安易に受け入れるのは、今後大きな問題を産むのではないだろうか。

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