ブラジル人の動物保護意識

愛犬ニンジャ

TVのニュースを見ていると、12匹の捨て犬を救った話が美談として流れていた。たかだか捨て犬を助けただけでTvニュースで流れるのだ!今はどうなのか知らないが、僕が住んでいた90年代以前の日本では、捨て犬や捨て猫は普通によくあることで、犬猫を捨てたと言って、罪になるようなことはなかった。ところがブラジルでは、犬猫の捨てることは禁止されており捨てたことがばれれば罰せられる。

 とにかくブラジルでは、動物保護が徹底しており、動物は人間より大切にされているのでは? と思うほどである。僕から見れば、ちょっとおかしいんじゃない! と思うような動物保護の法令もある。19年からは、動物実験の制限がされる法令が可決され、うさぎや犬が実験では使えなくなる。こんなおかしな法令を作るから、ただでさえブラジルの臨床実験技術は遅れているのにますます遅れる。

 飼い主が犬や猫が虐待していることが知れると、これも罰則となる。人間の子供もそうだが、ある程度叩いて躾する必要があると思うのだが、もしそんな所を人に見られ訴えられたら大変なことになってしまう。以前ダックスフンドをアパートで5匹飼っていて、1匹が他の犬にいじめられ鳴くことがしょっちゅうあった。それを近所のばあさんは、僕がいじめていると勘違いし、危うく訴えられそうになったことがあった。

 つい最近、豚を運ぶトラックが街道で転倒し、30匹以上の豚が重軽傷を負ったことがあった。すぐさま動物保護団体が事故現場にかけつけ、その場の状況をネットで流しお金を募ると、あっという間に400万円の寄付が集まった。こうした事故にあった動物はその後、殺されることなくそのまま死ぬまで飼育されるらしい。人間が事故をして怪我をしても誰もここまでやってくれない。東洋的な思想と西洋的な思想の差かもしれないが、東洋人は動物よりも人間の命が尊いと思っていると思う。少なくとも僕はそう思っている。ところが、ブラジル人達は動物の命も人間の命もほぼ同じだと思っているような節がある。

とくに最近はペットを人間同様に扱い猫かわいがりする人が多くなった。そういう人は何でも自由にさせるのが一番だと思っている。リードにつなぐのは犬のためにはよくないだとか、好きに歩かせなければいけないだとか、変な思い込みが強い。そういう人を見こんでペット用の商売も盛んである。犬専用のジムができたり、パン屋ができたり、ペットショップでは犬用のアイスクリームさえ売られている。

 

ブラジル社会ではたとえ兄弟と言えども、信用ができない。そんな社会に住んでいると、信頼・愛情の拠り所を犬猫などのペットに求めるようになるのだろう。

 しかし、その割にはカーニバルなどの長期の連休には路上に放置される犬が増えるという。飼い主が旅行にいくために、邪魔になったペットを路上に放置するのだ。自分が愛情を欲しいときにだけペットを可愛がり、邪魔になるとさっさと捨てる。そんな超利己的なブラジル人の話をきくとげっそりしてしまう。

 

 

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