犬強盗

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うちの犬。10歳を超えたうえ、ダックスフンドは安いので誰も盗っていこうなんて思わない

「金になるモノなら何でも盗む」今のブラジルはそんな感じである。現金はもちろん携帯、時計、宝石・・・。最近、被害が頻発しているのは犬である。

 今ブラジルは空前のペットブームで、パグやポメラニアン、フレンチブルドッグなどの高額犬は4000レアル(約18万)以上で取引されている。これに目をつけた強盗がペットショップを侵入し高価な犬を盗んだり、民家に侵入しお金、家電だけでなく犬も連れ去られたりする盗難事件が続発している。最近は、散歩中に襲われ犬を強奪される事件が頻発している。これらの盗まれた犬たちは、犬専門の市場で転売される。日本のように、仔犬じゃないとダメだという感覚はブラジル人にはあまりないようで、仔犬だろうが成犬だろうが、高級犬ならばほとんど関係なしに連れ去られている。日本人の感覚からすれば、犬が吠えたり噛んだりしてそう簡単には連れていけないだろうと思うし、犬を盗まれるなんてことは考えもしないだろう。

通りに設定しているカメラに映った、散歩中に奪われる瞬間の動画をみると、主人は懸命に抵抗しているが犬たちは抵抗もせずに連れ去られている。凶暴だと思われているピット・ブルでさえもまったく抵抗することなしに奪われる事件もあった。もしかしたら日本の犬のように、飼い主のみに忠実、知らない人間に馴れ馴れしくしない、なんていうことはブラジルの犬にはないのかもしれない。

「犬は番にならないよ。強盗が入って来ても、どこかに隠れて鳴きもしない。うちは何度やられたことか。犬は何匹もいるけど、泥棒には吠えもしないよ」という知りあいの日系人の言葉が印象に残っている。考えてみれば、銃の匂いがプンプンし殺気立った強盗は犬も怖いに決まっている。おそらくブラジルの犬は日本の犬以上に、大らかで、人間の怖さを知っているのではないだろうか。さらに、飼い主が変わってもすぐなれる適応力もあるのだろう。

 一度、近所のおじさんが犬用ビスケットを僕の犬にあげたことがあった。僕の犬はまったく食べようともしなかったので、おじさんは、随分おどろいていた。ブラジル人は、誰にでも犬が懐くと思っているのかもしれない。やはり飼い主が閉鎖的な日本人だと閉鎖的で日本的な犬になり、飼い主がブラジル人だとブラジル人的なオープンな犬になるのかもしれない。しかし、そんな僕の犬たちも、散歩中に僕がストリートチルドレン(子どもと言っても僕より大きい)に襲われかけた時、吠えもしなかった。このときは、ちょっとショックだった

 最近、FBなどで盗まれた犬をさがす投稿が増えている。犬泥棒の刑はさほど重くはないらしい。そんなこともあり犬泥棒は増え続けている。

犬にしろ、携帯にしろ、時計にしろ、サンパウロでは高価なモノお持って歩いていると危ない。お洒落して歩けない、愛犬と散歩もすることができないなんて本当に寂しい町である。

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