犯罪者の低年齢化

最近、犯罪者の低年齢化が著しい。先日、子供子供した、まだ10歳の少年が拳銃を持ってパン屋に押し入ったニュースが流れた。去年は、16,17歳の未成年の強盗事件が多かったが、今年はさらに年齢が下がり15歳以下の少年による犯罪が頻発している。

ブラジルの法律では未成年(18歳未満)が犯罪をしても罪にならない。この法律を利用して、計画的に18歳の誕生日目前に殺人を行った事件もしばしば起きている。おそらく全国の犯罪の半分以上は未成年の犯罪であろう。罪にならない未成年たちは、銃を持って強盗をやりたい放題である。最近の犯罪の多さを見ると、もうほとんど無法国家である。犯罪を行っても罪に問われないために、未成年犯罪者は、犯罪を繰り返し、20回以上前科がある未成年はザラにいる。

13歳の犯罪を繰り返す少年にレポーターが「将来何をしたい?」と尋ねたところ「銀行強盗をしたい」と答える映像を見て、空しい気持ちになった。こうした犯罪にどっぷりと浸かってしまった少年は更生することができるのであろうか? 法律だから言って数日で釈放して良いのだろうか??

あまりの未成年の犯罪者が多いことからテレビのアナウンサーは法律を改正すべきだと、毎日のように連呼している。実際、国民の8割が法律の改正に賛成だというデーターが出ている。それにもかかわらず何故法律が改正にならないのか? ずっと不思議だった。

人権団体やカトリック系の新教宗教家、左翼系の政治家、現与党PT党などが反対していたのである。ある政治家の意見は「いくら未成年の年齢を下げても意味がない。どんどん年齢が下がっていくばかりだよ」というものだった。また政治家のドラ息子が罪を犯す可能性が高いので子供守るために法律を改正しないのだ、という話を聞いたこともある。

アメリカのように犯罪によって刑をきめればよいと思うのだが、ある人に言わせるとブラジル人は判断力が乏しいので、臨機応変に決められないらしい。それで犯罪者の年齢に従って未成年ならば機械的に釈放にするらしい。

それが、来週未成年の年齢の引き下げを国会で審議するようにやっと決まった。これが通れば次の4年後の大統領選で国民投票を行うこととなる。この頃、度重なる政治家の汚職贈賄事件で、政治家の評判が国民の間ですっかり下落したため、少しでも評判を回復するためにやっとこの決議に踏み切ったようだ。

ブラジルの政治家をみていると、本当にずるがしこいと思う。国民にうまーく飴とムチを使い分けている。こういう政治家のずるさは腹立たしいが、未成年の年齢が低下すれば、少しは犯罪がへるだろう。

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