ナイフ強盗激増の予感

DSC_4907 先週、リオでナイフによる強盗事件が起こったとのニュースを見てあれっと思った。というのは、今までテレビで流れる強盗事件は、おもちゃにしろ本物にしろ拳銃を使っての犯罪ばかりだったからである。それが今日のニュースではリオでナイフを使った強盗事件が8件も先週あったという。

拳銃で脅せば、誰でも言うことを聞き簡単に物品やお金を奪うことができた。まさに、強盗には銃は必須のものであった。それが、刃ものでの強盗がリオで頻発しているというニュースがテレビで流れてしまった。ブラジルの犯罪者は、テレビの犯罪を真似る傾向がある。たとえば、ダイナマイトでATMを破壊しての現金強奪、東洋人のタンス預金を狙ったアパート強盗、レストラン強盗、そして映画そっくりの銀行強盗などなど、あげたらきりがない。当然、今までもナイフを使った強盗事件はあっただろうが、あまりニュースに流れたことはなかった。おそらく、ナイフによる強盗事件は今後全国的に広がっていくだろう。 

最近、犯罪者が銃を持っていれば、警官は未成年者と解っていても関係なしに撃つようになった。その背景には、以前は「警察だ!」告げれば、逃げるか、武器を捨て投降したものだが、今は犯罪者が反撃をするようになったことがあげられる。そんなことから、例え、未成年であろうと、おもちゃの銃であろうと、警官はおかまいなしに発砲するし、例え射殺してもアメリカのように大きな問題としてとりあげられない。あまりに銃による強盗事件が頻繁に起きているために国民も「銃を持っていたのじゃ~仕方ないね」、という感じである。ナイフとなれば、銃ほど危ないという意識はないから、警官も簡単には撃てなくなるだろう。

コミュニダージ(貧民街)などでは、しばしば無実の罪の青年が警官に射殺され、怒った住民が道路を封鎖し、バスが焼き討ちするなどの報復暴動が行われる。最終的には、警官隊が派遣され力で暴動を鎮めてしまう。住民たちは度重なる警官の射殺事件に怒り心頭であるが、一般市民は冷ややかな目で見ている。なぜなら、コミュニダージが犯罪の温床になっているからである。バス停で待っている間でさえ襲われ、お金や携帯が盗まれる事件や商店に押し入る強盗事件が毎日のように行われ、市民の多くは憤っている。

「一生懸命お金を稼いでも稼いでも、強盗がお金を取りたてのように数週間に1度やってくる。強盗のために働いている用なものだよ」と商店主が嘆く。中にはあまりの強盗のおおさに、店を閉じて去っていく人までいる。そんな状態であるから、コミュニダージの無実の人間が警官に射殺されても一般市民はあまり同情をしていないように見える。

今は、銃による強盗事件が激発しているが、さらにナイフによる強盗事件が広がり始めると、怖い。なぜなら、ナイフは小さな食事用のモノが3レアル(約120円)ほどで誰でも買うことができる。皮肉なことにブラジル製のナイフはよく切れる。簡単に身体をきりさくであろう。

銃はいくら簡単に手に入るとはいえども、数万円はかかるから誰でも手に入れるという訳にはいかなかった。それだけにおもちゃの銃を使っての強盗も多い。今後はおもちゃの代りにナイフになるのかもしれない。

テレビのニュースでナイフでも十分強盗事件ができると知った強盗予備軍は、今後ナイフでどんどん犯罪を行うようになるだろう。銃とはことなり、ナイフの場合、襲われても抵抗する人が出てくるだろうから、怪我人や死人が続出しそうな感じである。これ以上強盗が増えたらいったいどうなるのだろう。考えただけで恐ろしい。

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