水不足、その後

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水不足抗議デモ。州知事のお面を被って、最悪というポーズをとる参加者

 

2月末頃からサンパウロ市内では雨が多く降るようになり、市内北部などでは雨が降るたびに道路が冠水し被害がでている。サンパウロの水瓶、カンタレイラ貯水湖付近でもやっと雨が降るようになり、3月11日現在で水量が13%前後となっている。それでも危険水域を完全に脱したわけではなく、テレビなどでは節水を呼び掛けている。

 3月初めに友人とセントロのカフェテリアに入って驚いた。エスプレッソのカフェを注文すると、日本の自動販売機で出てくるようなプラスチック容器に入れられてでてきたからだ。なんとも味気ない。やっぱりエスプレッソのカフェは陶器カップでアツアツを飲みたい。そんなことを思いながらトイレに行くと、断水で水が使えないとの張り紙がしてあった。この時点でカンタレイラ湖の水量は10%を越えていたので、もうさほど水不足の影響はないと思っていた。それだけに驚いたし、水不足の不便さを実感した。セントロにあるうちのアパートでは2月の初めごろに4,5日、半日の断水が行われたが、それからは一度も断水がない。もしかしたら断水が行われていたのかもしれないが、アパートの建物の屋上に設置してある巨大な貯水タンクのおかげで断水を感じることはなかった。実際断水の不便さを体験したのはたった2度しかないので、さほど困ったわけではないが、アパートの水がでなくなったときは、トイレや洗濯、料理に水が使えず、このまま水が出なかったらどうしようと思ったものだ。日本では一度も味わったことのなかった水の大切さをつくづく実感した。

一時期、貧しい人たちが多く住む地域では、10日以上水がなく、洗濯や食器洗い、さらには飲み水までにも雨水を利用している映像がTVニュースで流された。その様子は、とても南米最大の大都市の生活とは思えなかった。最近はそんなニュースも見かけなくなっていたから、断水はてっきり終わったものと思っていた。

雨が降ることを期待し、ほとんど何の策も積極的に行わなかったアルキミン州知事やSABESP(水道会社)の社長も、最近の雨にさぞかしほっとしていることであろう。一時期は、海水を淡水化して標高800mのサンパウロまでパイプで水を輸送するというような無謀な計画さえも考えていたようだ。もっともこの州知事はいつも口だけなので現実化されることはなかっただろうが・・・。市民もそのことをよく心得ており州知事の評判は芳しくない。

サンパウロ市内では、道路が冠水し車がドンブラドンブラと流れるほど降るのだが、カンタレイラ湖周辺では、まだまだ降水量は少ない。それでも、取りあえず現時点では一息ついたので、市民の目は与党野党のほとんどの政治家が絡んだペトロブラス(石油公社)の汚職贈賄事件とジウマ大統領去就に目が向けられている。

これから乾季になるにつれ、雨が少なくなるだろうから、本当はこれからが心配なのだが・・・。水不足から引き起こされる電気不足も心配だ。ブラジル経済が崩壊寸前状態なだけに、さらに水不足、電気不足が重なればいったいどうなるのだろう。考えただけでもぞっとする。

 

*簡易公衆便所 2015-03-01

 

*ブラジャー? タンクトップ? 2015-03-02

 

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*信用=お金 2015-03-09

 

*風前の灯、ジウマ大統領 2015-03-10 

 

*3月15日のブラジル2015-03-11

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